私はマーケティングを仕事にしているので、日本で現在一番ホットなマーケターと言っても過言ではない森岡さんの本はなるべく読むようにしています。
その中でも、本書はマーケター向けではなく、森岡さんが就活を開始しようとする娘さんに宛てて書いたものをマイナーチェンジして出版したものだそうです。
タイトルは森岡さんの苦労したときの話がメインかなと思わせるようですが、中身の前半部分は自分のキャリア戦略を立てるために必要なこと、後半は森岡さんが苦労したときのことが書いてあります。
就活を控えている方や転職を考えている方は是非読むべき1冊となっています。
それ以外の方でも以下に当てはまる方は読んでみることを強くオススメします。
2.自分の強みがわからない
3.自分の強みを強化したい
やりたいことがわからないのはなぜか?
本書ではやりたいこと(就きたい仕事)がわからないのは、自分が重視するべき軸が決まっていないからであるとしています。そして自分が重視すべき軸を決定するには自分のことをよく知る(self-awarenessを高める)ことが必要であるとしています。
たまに、自分の経験が足りないから軸を決めることができないと思っている方が、結構いらっしゃいますが、それは間違いだと思います。なぜなら、自分の経験不足により軸が決められないのであれば、どうすれば決められるのかを考えるべきで、それを考える過程で必要な行動がわかるはずです。その行動を実施することが自分の経験になるはずですから。
どうしてもこれ以上決められないぜっという段階まできたら、それ以上は考えても無駄です。そこが現在考えられる限界だと思います。その時点まで到達したならば、今選択できること全てが正答の可能性がありますので、サイコロを振って決めるしかありません。
強みは必ず好きなことの中にある
本書では”強み”とは、”特徴”とそれを活かす”文脈”がセットであるとしています。他の特徴より秀でた特徴だけでは完結せず、どういう状況でどういう行動をしたときに、自分が気持ちよかったかを分析することが強みを見つける近道であるとしています。
確かに、自分の強みを活かせているときは気持ちよさを感じている可能性が高いというのは納得できます。
そして、強みが特徴と文脈とセットであるというのも、納得できることです。たとえば空気を読まずに発言できる人も状況によっては”意思を通せる人”と”気を使う人”のそれぞれの評価は紙一重ですから…
過去に気持ちよくなった状況をできるだけ洗い出し、その時に発揮した特徴と文脈に自分の強みを見つけることができます。
つまり強みを見つけるには過去の自分が気持ちよかった時に発揮した特徴と文脈を分析する必要があります。
キャリアとは、自分をマーケティングする旅である
自分のキャリア戦略において多くの人がぶつかる問題があります。
それは主に
・自分のキャリア戦略と関係ない仕事をしなくてはならない
・自分のキャリア戦略を具体的に描けない
このあたりだと思います。
私もこのへんに苦労していました。
これらに関しても、本書では「mybrand」を形成し、認識することで避けられるとあります。
「mybrand」を作るフレームワークは本書で紹介されています。
自分はこういう状態になりたいというものを体系立て、整理することで、キャリア戦略を意識することができ、発言と行動が自分の望むものに変わります。
それは周りの人間にも伝播し、関係ない仕事は自分には降ってこなくなり自然と避けられるようになります。
また、自分の中でキャリア戦略が明確なので、不要な仕事と必要な仕事も瞬時に見分けることができるようになり、不要な仕事に当たらないようにいち早く行動することが可能となります。
まとめ
以上、「苦しかったときの話をしようか」を読んで学んだことをご紹介しました。
筆者が終始伝えようとしていたことは、自分を知ることがキャリアには重要であるということでした。
まず、自分の強みを見つけるために「気持ちよかった時の特徴と文脈」を見つけることを始めてみてはいかがでしょうか?
私はmybrandの考え方を自分の生活に取り入れて、環境を良くしようと考えております。